Published at: 11:04 pm - 土曜日 4月 03 2010
気になるアイディアがあったため、メモします。
Web上のインターフェイスは確かに保守的です。もっと便利なGUIを考える人もいるかもしれませんが、標準には中々採用されません。
ソフトウェア・インタフェースの研究は世界中で盛んに行われているはずなのですが、ダイアログ、スライドバー、ボタンといったGUIはこのところほとんど進歩がありません。理由のひとつは、多くのアプリケーションがOS標準のGUIツールキットを用いて開発されている点。どれだけ優れたインタフェースでもツールキットに採用されなければ普及が見込めず、ツールキットのほうは分かりやすさのために保守的にならざるを得ないジレンマがあります。新しいツールキットを開発することも考えられますが、WordやPhotoshopが対応してくれるわけでもありません。
確かにその通りです。
そこでワシントン大学James Fogarty准教授らのチームは Prefabというツールを開発、既存のGUIを乗っ取る方法を発表しました。仕組みは画面上のGUI部品を画像から認識し、好みのGUIに置き換えて表示、入力をもとのGUIに伝えるというもの。GUIの置き換えは1秒間で20回行われるため、ユーザはもとのGUIを意識することなく利用できます。またプログラムを書き換えるわけではなく見た目を置き換えるものなので、既存のGUI ツールキットを使ったアプリの大半に適応できますし、アプリごとに設定する必要もありません。あくまで画像しか見ていないため、リモートデスクトップ先の GUIまで置き換えてしまう、という意外な効果もあります。普及すれば「機能はいいのにインタフェースが……」といった不満は一気に解消されるはず。
面白い!でも、ちょっと考えると、GUIを乗っ取る仕組みなので、悪用されると怖いですね。