[市場動向]動画共有サイト覚書
2007年に最も隆盛したサービスの1つに、動画共有サイトがあると思っています。
特に、単なる動画共有ではなく、そこにコメントを付記する形式のサービスがエポックメイキングだったと感じます。
単に動画を見るだけではなく、ある時間軸にコメントを付記することで、他の人がどの場面にどのような感想を抱いたか、後から別なタイミングで実に来た人にも分かるようになっている点が面白いのだと思います。
いわゆる「実況板」は、「その瞬間」に立ち会っていないと「盛り上がり」を共有できませんが、前記の動画へのコメント付記ならば時間を越えた「盛り上がり」の共有ができるのでは無いかと考えます。
娯楽番組に笑い声を入れて、感情の共有する事を好む日本では需要のあるサービスだと感じます。
なんだか、文章があまりに主観的で笑える。(「~と思う」、「~と考える」ばかりだ)
さらに凄いと思うのが、「コメントが付いて始めて完成する動画」と言う概念だと考えています。
例えば、歌舞伎で「よっ、○○屋!」と言う観客の声(合いの手)がお約束であったりします。
動画にも、このような合いの手を入れる文化が出来つつあるようです。もちろん、どんな動画にも入れるわけではありません。
一定の形式を為している動画シリーズに対する「合いの手」文化、と言えばよいと考えています。
「くまうた」シリーズなどで、これは顕著であると考えています。
このシリーズでは、お約束の合いの手がないと面白さが半減ですし、お約束に反したコメントにはつまらなさを感じてしまいます。
若干、閉鎖的な文化ではあると思いますが、そういった限定された空間における文化の洗練もまた、一つの価値ではないかと考えます。
ニコニコ動画以外では、以下のサイトが注目サイトと考えます。
2007年末の「初音ミクJASRAC登録にまつわる騒動」で、ニコニコ動画に愛想を付かした人が入ったらしく、それなりのview数をもっているようです。
一応、アカウントを取っておきました(笑)
zoomeでも、動画にコメントが付加できます。ニコニコ動画との差は、コメントが噴出し形式である点です(ニコニコ動画はコメントが右から左に流れる)。zoomeで弾幕をするとあっさりと動画が見えなくなること、コメントが不動であることから人間の目が無意識に追うことが無い点がニコニコに比べて不利な点でしょうか。一方では、動画の投稿者が明確な点が利点になるのではないかと思います(ニコニコ動画も運営側は把握していると思いますが、「一見」匿名に見えるので誤解する方が多い、と聞いている)。