日の丸検索エンジンの効用と問題

 とりあえず国のやることは批判しておけば正義という風潮が強い中、敢えて国策に組する記事を書いたことは評価に値する気がする。
個人的には、この計画は「日の丸検索エンジン」といわない方が良かったと考えている。何故かと言えば、google対抗に勘違いされやすいからだ。
本質的には「googleの次を狙う」技術の開発に見えるからだ。

「日の丸検索エンジン」は何を狙っているのか(上)
「日の丸検索エンジン」は何を狙っているのか(下)

その観点から見れば、経済産業省の打ち上げた情報大航海プロジェクトの本当の狙いが浮かび上がってくる。情報大航海プロジェクトでは、リアル社会のいかのような分野での新たな情報収集・解析技術の実用化を狙っている。

 YouTubeの買収から判るように、googleは社会的責任を持たない非インフラ側に走っていくようですし、インフラ側に走れば大規模なシェアを取れる可能性があると思う。

 もっとも、googleがインフラを捨てている理由は、インフラが苦労の割りに儲からないと判断しているからでしょう。実に米国的だと思う。日本人はこの手の苦労をいとわないので悪くないと思う。この計画がシェアに直結しなくとも、間違いなく技術者を育てることにはわずかであれ貢献するので、無駄ではないでしょう。

 …効率は悪いかもしれませんが(笑

 国家プロジェクトで役人や会社の上層部に中間マージンを取らせずに、技術者にまわす方法があると、より良いのです。しかし、それはこのプロジェクトに限ったことではなく、全体的な課題でしょう。役人や会社の上層部のモラルをあげると良いのですが、これは数十年貯まりまくった澱ですから、一歩一歩すすめるしかないでしょうな。

This entry was written by Ez-man , posted on 金曜日 11月 24 2006at 06:11 pm , filed under 検索 . Bookmark the permalink . Post a comment below or leave a trackback: Trackback URL.

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